富士通とNVIDIAは8月28日、PCサーバ事業における幅広い分野での協業を強化していくことで合意。第一弾として、GPUコンピューティング向けプラットフォームの導入支援を目的とした「FUJITSU Server PRIMERGY / NVIDIA コラボレーションプログラム」を開始すると発表した。
同プログラムにより、従来より富士通が提供してきたVDI向け製品ラインアップが強化されることとなる。具体的には、東京・港区にある富士通デジタル・トランスフォーメーション・センター内にFUJITSU Server PRIMERGY / NVIDIA コラボレーションセンターが8月28日付けで開設され、富士通およびNVIDIAの専任サポート要員が検証用サーバを活用し、GPUの導入によるVDI、HPCやAIシステムにおけるサーバ性能検証テストの実施を行ったり、顧客がNVIDIA GPUを搭載したPCサーバを導入するにあたって必要となるソフトウェアの設定作業から、テスト結果の妥当性の検証までを一貫してサポートする体制が提供されることとなる。
また、VDIによる仮想環境におけるWindows 10を用いた場合でも快適な画像処理を可能にする仮想化グラフィックスカード「NVIDIA Tesla M10」に、VDIヘのGPUリソースの割り当てを制御する「GRIDソフトウェア」をバンドルした「NVIDIA GRID 仮想PC for Windows 10」を富士通が提供するほか、富士通のPCサーバ「PRIMERGY RX2530 M5」および「PRIMERGY RX2540 M5」に「NVIDIA T4 GPU」を搭載して、NVIDIAによるNGC-Ready認証を受けた状態で富士通が提供するという。
なお、NVIDIAでは、近年、モバイル端末やIoTセンサにより生成されるデータをAIを用いてデータセンターやエッジ環境にて活用したいというニーズが、製造、小売、医療、通信といった業界において増えているが、そうした業界向けに準備されたNVIDIA NGCを富士通のNGC-Readyサーバ上で活用することで、研究開発基盤およびプロダクションシステムに最適に短期間で導入することが可能になるとコメント。今回の協業を機に、より多くの顧客がGPUコンピューティングを円滑に導入できるように取り組んでいくとしている。