Dell Technologiesは8月23日、同社のコンサルティング サービスの概要を説明した。同社のコンサルティング サービス部隊は、グローバルで2000人以上おり、国内には100名程度(コンサルタント業務を行うのはこのうち80名程度)いるという。

Dell Technologiesは、2017年の「Dell EMC World」(現Dell Technologies World)というイベントの中で、「デジタルトランスフォーメーション」、「ITトランスフォーメーション」「ワークフォーストランスフォーメーション」、「セキュリティトランスフォーメーション」を同社の戦略の柱として位置づけた」

この中のセキュリティトランスフォーメーションに関しては、グループ企業のRSAやSecureWorksが担当し、コンサルティングサービスでは、他の3つの変革に対してサービスを提供するという。

「ITトランスフォーメーション」では、「インフラのマルチクラウド化と運用モデルの最適化」、「データセンター環境の最新化と移行」、「ビジネスレジエデンス(BC/DR)の計画と実装」の3つのサービスを提供。

  • 「ITトランスフォーメーション」

「ワークフォーストランスフォーメーション」では、「VDIとエンドユーザーコンピューティング環境の実現」、「デジタルワークプレースポータルの実装」、「コミュニケーションとコラボレーション環境の設計および構築」を実現。

  • 「ワークフォーストランスフォーメーション」

「デジタル(アプリケーション)トランスフォーメーション」では、「クラウドネイティブアプリケーションとDevOpsモデルの計画と実装」、「既存アプリケーションのクラウド化推進」、「ビッグデータ活用、IoT、データ分析、およびプラットフォーム導入」の各サービスを提供する。

  • 「デジタル(アプリケーション)トランスフォーメーション」

それぞれのトランスフォーメーションで3つのポートフォリオがあるので、同社ではコンサルティングサービスを「3×3(スリーバイスリー)」といい、これに「TRANSFORMATION PROGRAM OFFICE」を加え、「3×3+1(スリーバイスリー プラス ワン)」と呼ぶことが多いという。

「TRANSFORMATION PROGRAM OFFICE」は、やりべきプロジェクトとそれらの優先順位を決めるものだという。

  • コンサルティングサービスのポートフォリオ

同社では、Toransformationの成功シナリオとして、グローバル共通で「M.A.T.」を定めているという。

「M」はStep1でモダナイズで、アーキテクチャの最新化やシンプル化、デファクトの採用によるスピード向上、クラウド化運用・運営を可能にするプラットフォームの整備を行う。

「A」はStep2で、オペレーションモデルの最適化、標準化推進・適用による効率化の推進、自動化の追及によるスピードの向上を行うという。

そして、「T」はStep3でセルフサービス浸透による工数削減、SoE領域への予算・人員の移行だという。

  • 「M.A.T.」シナリオ

Dell Technologies(EMCジャパン)執行役員 コンサルティング事業本部長 松原健一郎氏はこれら3つのステップについて、「まず、アーキテクチャを最新化してCAPEXを下げる。その浮いたお金でオペレーションを最適化する。さらに、これによって工数が浮いてきたら、それでデジタルトランスフォーメーションを行いましょうということだ」と説明した。

  • Dell Technologies(EMCジャパン)執行役員 コンサルティング事業本部長 松原健一郎氏

また、同氏は同社のコンサルティングサービスについて、「コンサルティングだけでフィーをいただいており、最終的にDell EMC製品が選択されてなくても仕方がない」と、中立性が大きな特徴だと語った。