米Indeedはこのほど、モバイルアプリ開発の動向に関するレポート「Trending Now: The State of Mobile App Development Jobs|Indeed.com」を公開した。これによると、モバイルアプリの開発は依然として需要があるものの、徐々にその魅力が失われつつあるという。
レポートでは、複数の原因を説明しているが、レスポンシブデザインの登場によって、Webサイトの開発がモバイルアプリ開発よりも優先度の高いものになってきている点が強調されている。
インターネットの利用はデスクトップ/ノートPCよりもモバイルデバイスからのほうが多い状況になっている。Googleの検索結果にも、Webサイトがモバイルデバイス向けのデザインになっているかどうかが反映されるようになっており、Webサイトのモバイル対応が重要度を増している。このため、企業の関心はモバイルアプリの開発からWebサイトのモバイル対応へと向いており、これがモバイルアプリ開発の需要および供給の下落傾向につながっていると見られている。
Indeedは企業が関心を寄せている技術の動向についても報告している。2018年5月から2019年5月にかけて、iOS開発者の求人は1.79%増だったのに対し、Android開発者の求人は10.61%増だったという。求人の条件として挙がっている技術のうち、Android SDKとKotlinが上昇傾向にあり、Kotlinの需要が急増していると説明している。
Kotlinは学習と利用が簡単とされているプログラミング言語で、最近ではプログラマからも好ましいプログラミング言語として評価されることが増えている。Indeedは、KotlinがAndroidにおける公式な開発向けプログラミング言語として位置づけられたことで、このプログラミング言語の需要がさらに高まったと分析している。