ソニーとヤマハ発動機は8月21日、新たな低速の移動体験の提供を目指したエンターテインメント用車両(Sociable Cart)「SC-1」を共同で開発したことを発表した。
SC-1は、車室内や車体側面に埋め込まれた高精細ディスプレイに、カメラで捉えた車両の前後左右の様子や走行場所に応じたさまざまな映像、MRによる現実と仮想空間を組み合わせた映像などを表示することで、これまでになかったエンターテインメント空間を作りだすことを可能とする移動体。高感度イメージセンサや超音波センサ、LiDARで捉えた車両周囲のデータをAI解析することで、最適な運行アシストや、人の性別・年齢などの属性に基づいた道案内やエンターテイメント情報、ニュース、広告といった情報を表示することも可能だという。
車体サイズは3135mm×1306mm×1830mm、定員は5名。最高19km/hで走行し、車内には49型4Kモニタが1台、車外に55型4Kモニタ4台を配置して、映像を表示する。リチウムイオンポリマー電池で駆動し、自動運転には電磁誘導方式が用いられる。
なお、両社は同車両を用いたサービスを2019年度内に国内で開始する予定としており、主にゴルフ場や各種アミューズメント施設、商業施設などを中心に新たな楽しみの提供を図っていくとしている。