東京地下鉄(東京メトロ)とプログレス・テクノロジーズは8月20日、視覚障がい者向け駅構内ナビゲーションシステム「shikAI」導入のための最終検証を同29日から東京メトロ有楽町線辰巳駅と新木場駅で実施すると発表した。なお、前回の実証実験と同様に視覚障がい者の方にナビゲーションの体験及びアンケートに協力してもらい、今回の検証結果を踏まえて、アプリの一般公開と導入駅の拡大を進めていく方針だ。
shikAIは、駅構内の点字ブロックにQRコードを設置し、スマートフォンのカメラで読み取ることで、現在地から目的地までの正確な移動ルートを導き出し、音声で目的地まで案内するシステム。昨年8月~同12月まで有楽町線辰巳駅で実証実験を行い、視覚障がい者117人にシステム検証に協力してもらい「ナビゲーションに従って迷わず移動できた」「早く実用化してほしい」などの声があったという。
今回、より複雑なルートにも対応できるようにするため、有楽町線新木場駅と辰巳駅の2駅を使い、システム導入に向けた最終検証を実施する。
shikAIの実施液拡大やアプリの一般公開に向けて、視覚障がい者を対象に駅構内の円滑な移動、電車への乗車、混雑時におけるスムーズな移動の実現など、さまざまな状況下で同システムを検証し、両駅間の案内および移動を行う。新木場駅では乗換の利用を想定し、JR線とりんかい線改札付近までを案内の範囲としており、検証中はスタッフが同行する。