ルネサス エレクトロニクスは8月20日、Amazon FreeRTOSに対応した32ビットマイコン「RX65N」を活用して、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)へのWi-Fi接続が可能な、クラウド通信評価キット「Renesas RX65N Cloud Kit」を発表した。
同キットは、120MHz動作、2MBコードフラッシュメモリと640KB SRAMが特徴のRX65Nを搭載したターゲットボード、サイレックス・テクノロジーの802.11 b/g/n対応無線モジュール「SX-ULPGN」、シリアル通信とデバッグ用の2つのUSBポート、データをサンプリングして計測データをクラウドに送信するための3種類のセンサ(ルネサスの環境計測用デジタル赤外線/照度センサ、BOSCHの3軸加速度/ジャイロスコープ計測用MEMSセンサ、BOSCHのガス/気温/湿度/気圧計測用MEMSセンサ)を備えたクラウドオプションボード、ルネサスの統合開発環境e2 studio(Amazon FreeRTOSへの拡張版)で構成されており、エンドツーエンドにセキュアにAWSへ接続できるため、センサ機能付きIoT機器のプロトタイプ開発や評価などを容易に行うことが可能となっている。
また、同キットからAWSにアップロードしたセンサなどのデータは、AWS上のダッシュボードでモニタすることができることから、各種IoT機器を用いたデモなども容易に構築することが可能ともしている。
なお、同キットはすでに発売を開始しており、参考価格は50ドル(税別)としている。また、LCDディスプレイモジュール、オンチップデバッギングエミュレータ、各種インタフェースを備えたRX65Nのスタータキット「Renesas Starter Kit+ for RX65N-2MB」も提供されており、こちらでもAmazon FreeRTOSを使用することができるという。