Malwarebytesは7月22日(米国時間)、「Parental monitoring apps: How do they differ from stalkerware? - Malwarebytes Labs|Malwarebytes Labs」において、親による子供の監視を目的としたアプリ(ペアレンタルモニタリングアプリ)に関して警鐘を鳴らした。
現代の保護者が直面しているデジタル課題の難しさは理解していると前置きした上で、ペアレンタルコントロールを目的としたアプリを利用することの難しさについて言及している。
記事で、その主な内容をまとめると次の観点から話を展開させている。
- ペアレンタルモニタリングアプリとストーカーウェアアプリは、技術レベルでは差がない
- いくつかのペアレンタルモニタリングアプリはセキュリティ上課題がある。脅威や攻撃に対して脆弱であり、トラフィックの変更、コード実行、コマンド挿入、ソフトウェアの不正インストール、不正証明書の受け入れ、データ漏洩、認証回避、特権昇格、デバイスブロック、バックドア設置など、さまざまな攻撃を受ける危険性がある
- ペアレンタルモニタリングアプリは子供の生活をそのまま親にさらすことになり、重大なプライバシーの侵害につながるおそれがある
記事では、子供のプライバシーを侵害することが成長に与える影響などに関する研究結果をいくつか取り上げ、こうした研究は比較的新しいものと断りつつ、その悪影響を指摘している。
Malwarebytesはペアレンタルモニタリングアプリを使う場合は、まず子供とそれを利用することについて議論をすべきとアドバイスしている。例えば、位置情報についてトラッキングしたいなら、なぜ行うのか、それを実現するためにどのような方法を利用するのかについて、子供と議論した上で利用するとよいという。
また、導入するペアレンタルモニタリングアプリは同時に1つまでとすることにも言及している。もし、他のアプリも使いたい場合は、その都度、子供と議論を行うべきと指摘している。