伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は7月18日、企業のマルチクラウド利用での利便性向上を目的に、CTCのデータセンターとOracle Cloudのデータセンター間を占有型の高速ネットワークによって閉域接続し、Oracle Cloudを活用したマルチクラウド連携を強化したと発表した。TechnoCUVIC、CUVICmc2などCTCのクラウドサービスやデータセンターサービスを利用する顧客を中心に展開していく。
デジタル社会の急速な発達によってシステムの多様化が進み、オンプレミスとクラウドを併用するマルチクラウドの利用が増加しており、同社は顧客のニーズに応じて、データセンターをアマゾン ウェブ サービス(AWS)やGoogle Cloud Platform(GCP)、Microsoft Azureと閉域網で接続するサービス「CTC Cloud Connect」を提供し、独自のクラウド提供と併せて企業のマルチクラウド利用を支援してきた。
また、昨年11月からはオンプレミスを含むマルチクラウド環境のインフラ基盤と運用支援サービスを一元的に提供する統合プラットフォーム「'CUVIC' Managed Multi-Cloud Platform('CUVIC' MMCP)」も提供している。Oracle Cloudは、IaaSからSaaSまでを統合した企業向けのクラウドサービスとして、Oracle Databaseを含めた各サービスの高いパフォーマンスや高可用性などを特徴としている。
今回、顧客の利便性向上を目的に「CTC Cloud Connect」にOracle Cloudとの高速接続サービス「CTC Cloud Connect for Oracle Cloud」を追加。5月に開設されたOracle Cloudデータセンターの東京リージョンと直接連携することで、セキュリティを確保しつつ、高速かつ安定的にデータの移行やオンプレミスとクラウドの併用が実現できるという。
同社は、Oracle Cloudを利用したシステム構築やデータ移行、システム連携、運用支援などのサービスを提供するとともに、高速化を含めたチューニングが自動化された自律型データベース「Oracle Autonomous Database」とBIツールのTableauを活用した分析支援サービスも併せて開始する。