米ウエスタンデジタル(WD)は、同社の「IntelliFlashデータセンターシステムポートフォリオ」について、新製品の追加及び「IntelliFlash OS 3.10」の機能強化を発表した。
新製品である「IntelliFlash N5100」は、エントリーレベルのNVMeストレージ。同製品は、現在のNシリーズラインナップである「N5200モデル」及び「N5800モデル」を補完するもので、応答遅延時間を最小限に抑える必要があるデータ集約型アプリケーションにおいて高い性能を発揮するとのこと。
IntelliFlash OS 3.10の機能強化では、統合フレームワークの構築により、特定のワークロードに対してIntelliFlashアレイをシームレスに混在させて整合性を取ることが可能としている。
OS 3.10は、NVMeフラッシュから最大のパフォーマンスを引き出すように設計したフラッシュ管理ソフトウェアで、同社のシリコンからシステムへ垂直統合する取り組みの集大成という。
同OSを搭載するN5800は、前世代のオールフラッシュアレイのパフォーマンスを2倍にし、最大1.7M IOPSと200μsecの低遅延により、フル機能のミッドレンジオールフラッシュアレイのクラスで高いランダムパフォーマンスを実現するとしている。
また同OSは、15TB Ultrastar SSDをサポートしてストレージの経済性をさらに向上させ、一部のIntelliFlashモデルの密度を2倍にするという。
15TBのNVMe SSDを追加することで、IntelliFlash HD2160は、HDシリーズの2RU(ラックユニット)の密度をRAW容量で184TBから368TBに倍増する。
HD2160 SASベースの高密度オールフラッシュアレイを使用して、単一アレイで最大2.5PBまでフラッシュを拡張するか、NシリーズアレイとSASベースの拡張を連動させることで、パフォーマンスと経済性の最適な組み合わせを実現し、幅広いワークロードの要求を満たすという。
IntelliFlashシステムは、19TBのRAW容量から始め、14RUで2.5PBのRAWフラッシュ容量まで拡張できる。
Live Dataset Migrationの導入によりステムの稼働中にiSCSI/FC LUNSのLUN移行を可能にし、従来のIntelliFlashデータプールを最新のIntelliFlashアレイにシームレスに移行でき、オンプレミスでもハイブリッドクラウド環境においても、その他の移行ニーズをサポートできるという。
その他のOS 3.10の機能強化として、Hyper-V上にWindows File Server 2016をデプロイするためのSMB3最適化、簡素化したVMwareのデプロイ、VMware vSphereデータストアの管理、Windowsストレージ自動化用のPowerShell Toolkitなどの管理機能、堅牢なIntelliCare予測分析ヘルスモニタリングサービスを挙げている。