IMVは7月17日、Analog Devices(ADI)の加速度センサ「ADXL1002」を採用することで、低コストながら高精度に自動車や産業機械、建物などの振動を測定することができる振動ピックアップ(振動センサ)「VP-8021A」を開発したことを発表した。
ADXL1002は加速度の測定範囲(フルスケール・レンジ)が±50g、ノイズ密度25μg/√Hz、感度40mV/gで、産業機器などでのベアリング不良など向けに開発された高周波/低ノイズMEMS加速度センサ。IMVが有する高周波振動計測技術と組みあわせることで、MEMS加速度センサが苦手としていた高周波計測の問題を解決することに成功。また、コストについても、従来方式の圧電式では手作業が必要であった部分を不要にできるため、量産効果による低減が期待できるとしている。
こうした技術の融合により開発されたVP-8021Aの諸元は以下のとおり。
- 共振周波数:18kHz<
- 振動周波数範囲:10Hz~8kHz(±1dB)、8kHz~10kHz(±3dB)
- 感度:3.85mV/m(s2)
- 加速度範囲:>5000m/s2
- 使用温度範囲:-30~+120℃
- サイズ(突起部除く):φ17mm×30mm
- 入出力:IEPE(ICP)
主な利用としては、産業機器のPLCと接続する形での予兆検知が想定されており、設置用のオプション各種も提供される予定だという。
なお、VP-8021Aの価格は数万円程度となる見通しで、2019年夏に限定顧客向けに評価用サンプルの出荷を開始するほか、同年9月より量産およびPoCを開始する予定としている。