IDC Japanは7月8日、国内ハイパーコンバージドシステム市場予測を発表した。これによると国内における2018年のハイパーコンバージドシステム市場の支出額は前年比成長率93.9%、305億2000万円となり、国内ハイパーコンバージドシステム市場は急成長が続いているという。

2018年は年間を通じて大手企業への普及が加速し、幅広い産業分野において導入が拡大したほか、ハイパーコンバージドシステムシステムは、VDI(Virtual Desktop Infrastructure)に加え、サーバ仮想化環境向けのITインフラの選定にあたり、標準的な選択肢として位置づけられているとの認識を示している。

同社では、2023年の国内ハイパーコンバージドシステム市場の支出額を700億7800万円、2018年~2023年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)を18.1%と予測。ハイパーコンバージドシステムは、短期的には仮想化環境の課題を解決するインフラストラクチャとして普及が進むという。

  • 国内ハイパーコンバージドシステム市場予測 2018年~2023年

    国内ハイパーコンバージドシステム市場予測 2018年~2023年

中長期的には、デジタルトランスフォーメーション(DX)によって創出される次世代ワークロードへの対応や、DXに対応するITインフラとして、俊敏性や柔軟性を向上し、マルチクラウド環境でのITインフラ管理を統合するハイブリッドクラウドを実現するソリューションとしても普及が拡大する見込みとなっている。

同社のエンタープライズインフラストラクチャのシニアマーケットアナリストである宝出幸久氏は「国内ハイパーコンバージドシステム市場は急成長が続いている。今後も仮想化環境の課題を解決するインフラストラクチャとしての需要を中心に普及が進む見込みである。中長期的にはDXによって創出される次世代ワークロードへの対応や、ハイブリッドクラウドの実現といったITインフラ変革を進める上でハイパーコンバージドシステムはますます重要な役割を果たすであろう」と分析している。