アクロディアとKDDIは7月1日、センサ内蔵型ボールなどのIoTデバイスから取得したデータを活用して選手の技術向上に役立てることができるスポーツIoTプラットフォーム「athle:tech (アスリーテック)」の提供と同プラットフォームに蓄積するデータを利用したスポーツテックサービスを、7月9日に開始すると発表した。利用料金は、「TECHNICAL PITCH」の購入者は無料。
アスリーテックは、アクロディアのセンサ内蔵型ボールを用いて競技者が普段通りの投球や競技のデータを蓄積し、スマートフォンやPCなどで閲覧しながらオンラインコーチングやコンディション管理などに利用できるIoTデバイス技術と、KDDIがこれまでに「auスマートパス」などで培ってきたコンシューマ向けサービスプラットフォームにおけるマーケティングや運営ノウハウ、通信ネットワークを融合させ、スポーツの分野を問わず競技データを蓄積することで、技術向上を図るプラットフォーム。
アスリーテックにより、これまでは精神論や経験論が主要な判断軸だったスポーツ選手育成において、特別な設備やトレーナーがない環境でもデータを軸にした練習、育成を行うことが期待できるほか、蓄積した投球データから選手ごとのケガ検知・予防にも利用できるとという。 アスリーテック対応デバイス第1弾として、アクロディアが2017年から野球競技の選手やチームに向けて販売している「TECHNICAL PITCH」のユーザーを対象に、アスリーテックを通じて全ユーザーを対象とするランキング機能を提供する。
同機能により、野球競技人口における自分の技術の立ち位置や投球技術上位者のランキングデータと比較することで、今後の自分の目指す位置を可視化することに加え、日々のランキングを振り返ることで、自身やチームの成長の軌跡を確認できるとしている。
今後、5G通信ネットワークの活用も視野に容量の大きい動画コンテンツの使用や、蓄積したデータを利用するオンラインコーチング、練習メニューのノウハウ共有などアスリートの技術向上に役立つ情報、AI(人工知能)による健康管理、ケガの予兆の検知など、アスリートを全般的にサポートする情報を提供するという。
さらに、野球以外にもゴルフ、クリケット、サッカー、バレーボールなど多様なジャンルのIoTデバイスの市場投入による対応スポーツの拡充を予定しているほか、スマートウォッチなどとのデバイス連携によるバイタルデータ管理を実装し、アスリーテックを通じたサービス拡充を行うことで、スポーツ全体の発展・向上を目指す考えだ。