Phoronixは6月14日(米国時間)、「Linux Hardware Reviews, Articles, & Gaming - Phoronix」において、WindowsでLinuxバイナリを実行する技術であるWSL1とWSL2のベンチマーク結果を発表した。
WSL1はWindows 10にすでに搭載されている機能、WSL2はWindows 10の開発版に搭載されている機能だ。MicrosoftはWSL2でファイルシステムパフォーマンスが大幅に向上するとうたっており、ユーザーや開発者から注目されている。
Phoronixのベンチマーク結果は多岐にわたるが、大きくまとめると次のような結果になっている。
- I/Oバウンダリな処理に関しては、WSL2がWSL1よりも高い性能を示している
- CPUバウンダリな処理に関しては、WSL1がWSL2よりも高い性能を示している
WSL1はレイヤ技術に近く、Linuxカーネルに対するシステムコールをWindowsカーネルへのシステムコールに差し替えることで動作している。この方式はCPUの利用が効率よく高速に動作しやすいと言われている。ただし、LinuxとWindowsではファイルシステムが違いすぎるため、ファイルシステムに関しては性能が低いという状態になっている。
一方、WSL2はHyper-Vを使うといった方法を採用しており、仮想環境で動作している。ファイルシステムに関してはWSL1よりも性能が向上しているが、CPUに関しては逆に処理が遅くなっている。これは仮想環境を通すことでその分性能が下がったと見られる。
WSL2はまだ開発段階にあり、今後パフォーマンスが向上する可能性もある。しかし、WSL2の仕組みを考えるとこれ以上パフォーマンスが大幅に上昇するとは考えにくく、現状のパフォーマンスがほぼベースになることが予想される。