山形県沖で18日夜発生した最大震度6強の地震について国土地理院は19日、新潟県北部で北西方向に約5センチの地殻変動を観測したことを明らかにした。また、この地震に伴って地滑りや液状化などの地盤災害が起こる可能性がある場所の面積は合計760平方キロメートルに及ぶとする推計結果を公表し、警戒を呼びかけている。
国土地理院は、18日午後10時22分の地震発生時から19日午前5時59分までの震源域周辺の電子基準点データを解析した。その結果、震源に近い新潟県北部の電子基準点「新潟山北(にいがたさんぽく)」で、北西方向に約5センチの地殻変動を観測したという。
また、震度が大きかった地域の震度やその場所の地形・地質などを分析した結果、地滑りなどの斜面災害が発生する可能性がある場所の面積は約610平方キロメートル、液状化の可能性がある場所の面積は約150平方キロメートルと推計された。市街地としては山形県鶴岡市や酒田市、新潟県村上市などが含まれるとみられる。
気象庁などによると、今回の地震は地盤が押されて上下にずれる「逆断層型地震」とみられている。
政府の地震調査委員会(委員長・平田直東京大学地震研究所教授)は19日夕、臨時の会合を開催。国土地理院の担当者ら地震学の研究者が出席して地殻変動データなど、今回の地震に関する現状を報告し、震源や発生メカニズムなどについて分析する。
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