日本アイ・ビー・エム(日本IBM)は、みずほ銀行の外国送金業務において、AIによる外国送金仕向先判定支援システムの運用を、2019年4月から開始したことを発表した。
同システムはIBM Cloud上で提供されるサービスを活用し、プロのノウハウをAIに学習させ、自動で判定、時間短縮、事務効率化を達成するもの。
みずほ銀行における実際の外国送金の依頼内容を学習データとし、Watson Knowledge Studioで作成したモデルをIBM Watsonの自然言語処理に利用することで、自由文で記述された多様な送金依頼書から銀行名や国名、都市名、SWIFTコードなどを正確に把握し、受取人の取引先銀行を特定、また有識者のノウハウを取り込んだロジックに沿って仕向先を自動的に選定することを実現しているという。
さらに、みずほ銀行と日本IBMは、業務有識者とAIのエキスパートが一体となり、実開発期間約3ヶ月のアジャイル開発を行い、スピーディーに本システムの運用開始を実現したという。
今後、みずほ銀行はAIの機械学習による回答精度をより向上させていくともに、RPAとの連携による完全自動化も視野に入れていく予定だという。
また、日本IBMは、Data & AIとCloudの技術を活用することにより金融機関のデジタル変革を加速化させるとともに、業界の発展に貢献していくことを目指すということだ。