日立ソリューションズは6月10日、公開鍵暗号基盤(PKI)技術を応用した製品「Biometric Signature Server」を、6月11日から販売を開始することを発表した。
同製品は、生体情報から作成した公開鍵をあらかじめサーバに登録しておき、認証時に生体情報から秘密鍵を抽出することで、安心かつ安全に生体認証を行えるソフトウェア。
サーバやクライアント、ICカードやスマートフォンなどに生体情報を保存することなく認証でき、生体情報から作成した公開鍵は、PKIを利用している従来のシステムとも親和性が高く、連携が容易だという。
これにより事業者は、生体情報の漏洩リスクを回避でき、オンプレミスに加えてクラウド上でも本製品を利用できるほか、既存のPKI基盤と連携することで複数の事業者と幅広い用途で生体認証を共用できる。さらに、利用者にとっても物理媒体が不要となることで手ぶらで決済や電子署名などが可能となり、利便性が向上するとしている。
日立ソリューションズは、指静脈認証システム「静紋シリーズ」を提供しており、同ソフトウェアでは第一弾として指静脈認証に対応している。今後は同ソフトウェアに、指静脈以外の生体認証も適用していく予定だということだ。