富士通とノルウェーKongsberg Digitalは6月6日、温室効果ガス排出低減に向けて、AIを活用した船舶燃料最適化(VFO)サービスを提供することを発表した。

VFOサービスは、船長による操船および船舶性能をAIが学習し、風、波、海流といった気象・海象予報と組み合わせてエネルギー効率や、安全および収益性を最大化する最適航路を提案するもの。

船主および運航事業者による大規模な出費を伴う船上機器の設置を必要とすることなく、海運事業者が大型船の燃料コストを削減し、新たな低硫黄燃料規制を遵守して温室効果ガス排出を減らすことを可能にする。

また、VFOサービスは、富士通研究所が開発した自動船舶識別装置のオープンデータを活用した航路最適化ウェブアプリのプロトタイプで、センサーや船上機器を設置する必要がなく、幅広い船舶に対して利用可能なウェブアプリを提供するという。さらに、船舶のエンジンログおよびセンサーデータといった航海データ記録装置からのデータを活用したサービスも提供する予定だという。

富士通とKongsberg Digitalはサービス提供に向けて協業を開始しており、VFOサービスは、Kongsberg Digitalが保有するプラットフォームであるKognifaiのポートフォリオの一部として提供される予定だということだ。