シナプスイノベーションと、NTTデータ・ビズインテグラルは6月5日、生産管理を中心とする製造業向けソリューションである「J WALD(ジェイ バルト)」と、ERPパッケージソフトウエア「Biz∫(ビズインテグラル)」を連携し、製造業の業務プロセス改善に向けた提案の強化で合意したと発表した。
今回の取り組みにより、製造業のグループ経営や複数工場操業における、各製造現場の情報(生産状況・原価・販売・購買・在庫など)と会計情報(財務会計・管理会計)、各マスタ情報(取引先など)を連携する。また、IoT技術を基に工場設備のデータを集約し、生産情報との紐付け・可視化・分析が可能になるという。
J WALD及びBiz∫は、いずれも業務モジュール(機能)別・利用ユーザー数別でのライセンス購入が可能という。このため、導入企業に必要な機能・必要なユーザー数からスモールスタートし、段階的に拡張できるという。
事業部単位や拠点単位で導入してからの順次利用拡大や、将来的なM&A、多角化、海外進出などの状況において、無理なく機能拡張可能としている。
連携性については、生産管理から会計への自動仕訳に加えて、各種マスタや取引先与信情報をもタイムリーに連携するという。
仕訳では、J WALDで計上した売上・仕入データを、Biz∫の債権債務モジュールへタイムリーに仕訳連携する。マスタに関しては、J WALDとBiz∫で統一管理が必要なマスタ(取引先・部門・組織・従業員など)は、同期またはBiz∫で登録した情報をJ WALDが参照する形になるという。取引先与信では、Biz∫で管理している債権残高・債務残高をJ WALDへ連携する。
IoT対応については、J WALDが工場の設備(PLC)やセンサーと連携し、製造の実績入力、報告業務を自動化・リアルタイム化・精緻化可能だという。
データの集約・分析に関しては、J WALDの生産管理・原価などのデータ、Biz∫の財務データ、さらに多様なメーカーの設備やセンサーのデータを集約し、ダッシュボードで可視化する。
なお両社は、同ソリューションを勧める企業の例として、生産管理・販売購買・会計までの一連の業務プロセス・データを可視化したい企業、M&Aや多事業展開により事業ごとに異なる生産管理システムを利用しており全社・グループ全体でのデータ一元化が困難・急務となっている企業、サプライチェーンマネジメントを強化したい企業、取引先の増加や製造品種の増加などにより成長途上の企業を挙げている。