Microsoftがオープンソースで開発を進めるプログラミング言語TypeScript 3.5正式版がリリースされたことが現地時間5月29日同社公式ブログで発表された。
ニーズが高いJavaScriptでの開発にさらなる機能実装を加えるTypeScript。最新版となるVersion 3.5では、前バージョンでの型チェックのバグの修正、コンパイルオプション--incrementalの高速化などコンパイラの最適化に加え、特定のプロパティを省略したオブジェクト作成時に活用できる「Omit helper type」を追加している。公式ブログでは、name、age、locationのプロパティを持つPersonから、locationプロパティを減算する従来の方法とOmit helper typeを用いて1行で同処理を行うコードを示して解説している。
従来の方法
type Person = {
name: string;
age: number;
location: string;
};
type RemainingKeys = Exclude<keyof Person, "location">;
type QuantumPerson = Pick<Person, RemainingKeys>;
// equivalent to
type QuantumPerson = {
name: string;
age: number;
};
新たな方法
type Omit<T, K extends keyof any> = Pick<T, Exclude<keyof T, K>>;
そのほか、union types(共用型)におけるexcess property checksでの精度向上などが図られている。
また、TypeScript language server(github)を通じた「Smart Select」と呼ばれる機能を提供。APIを実装したエディタでは、TypeScriptを構文的に理解したスマートなテキスト選択を可能とする。