データの積み重なる自動学習から特徴を導き出す機械学習やAIが創造的な分野である"企画"に寄与できるのか?TISインテックグループのTISと博報堂は、AI技術の応用で"アイデアの素"を量産させるクラウド「AIブレストスパーク」を開発。3日、オープンβ版として提供を開始した。Webサイトから試すことが可能だ。オープンβは6月30日に終了予定しており、7月1日からは正式版の販売を開始する予定。
AIブレストスパークは、アイデアやコンセプトのきっかけとなるキーワードを入力すると共起される関連語をインターネットから瞬時に収集し、組合せや意外装着(予想外の単語の組合せ)など企画やアイデア創出をサポート。博報堂クリエイティブの打ち合わせ現場で実践されているメソッドを抽出し、5つの機能を実装する。
ノードで繋がれた360°の情報空間を表示する"ひらめきマップ"、ランダムにコトバとコトバを意外装着する"ブレストアイデア"、ドラッグ&ドロップでコトバを収集/分類/俯瞰する"ノート"と無限に存在しうるコトバの海をAIで紡ぎ出して有意な価値へと変換している。7月実装予定の"他人アタマで考える"は、女子高生アタマ、ビジネスアタマ、社会課題アタマと他人のアタマで考える機能。どんなに考えても自分の殻からは抜け出せない。同機能では、本人以外の着眼点を知ることができるもので興味深いものだ。また、"連続刺激モード"は煮詰まりが続くような状況下に連続キーワードを表示する機能でこれも凝り固まった思考から抜け出すには効果がありそうだ。
TISが約1,000人の企画職を対象に行った実態調査では、「イノベーティブなアイデアを求められることが増えた」(56.6%)、「働き方改革が個人のアイデア出しを効率化することは難しい」(58.4%)、「プライベートな時間までアイデアを考えることが増えた」(43.0%)、「一人でアイデアを考えなければならない場合が増えた」(46.2%)と制約が課されるなかでのアイデア出しやブレストが増加している。