学情は5月24日、20~29歳の男女社会人に実施した「転職人気企業ランキング」の結果を発表した。有効回答数は654名。あわせて、同社が2020年3月卒業予定の全国大学3年生、大学院1年生を対象に実施した「就職人気企業ランキング」と比較している。
まず、「転職人気企業ランキング」で第1位となったのは、「自動車をつくる会社」から、「モビリティカンパニー」にモデルチェンジすることを発表したトヨタ自動車だった。第2位以降は、Google、ソニー、アマゾンジャパン、全日本空輸(ANA)と続いているが、AIやIoTへの対応を進めるITソフトウェアや電気機器業界の企業が上位10社のうち半数を占める結果となった。
これに対し、「2020卒就職人気企業ランキング」の第1位は、6年ぶりに伊藤忠商事が返り咲く結果になった。同社は、朝型勤務などの働き方改革を積極的に取り組んでいる企業という印象が強く、テレビCMや新聞広告などを活用した広報戦略や「働き方改革」などのイメージ戦略が功を奏したという。
第2位以降は、味の素、JTBグループ、オリエンタルランド、ANAとなっている。第10位に入ったソニーミュージックグループを筆頭に、芸能・エンタメ業界の企業も人気を集めている。
同社は両者の結果について、「学生は、直近の報道やテレビCMなどで見る企業イメージや選考スケジュールの影響を受けやすく、20代の若手社会人は、『企業の成長性』や『成長している業界で経験を積むこと』を重視していると考えられると分析している。