米IC Insightsは、IC市場に長年にわたって影響を及ぼしてきたシリコンサイクルの動きを1970年代半ばから現在まで振り返って調べたところ、市場は3四半期(9か月)を超えて連続して下落し続けたことはなかったとの調査結果を公表した。
同社は、2019年第2四半期のIC市場が第1四半期と比較して1%ほど下落すると予測しているが、もしもこの予測通りになるのであれば、2018年第4四半期から3四半期連続で下落することとなり、歴史上6度目の3四半期連続の下落ということになる。
直近で3四半期連続で市場の下落が続いたのは2001年。以来、20年近くにわたって3四半期連続の下落は起きていない。2001年の第1四半期から第3四半期(1月から9月)まで続いた市場減速は統計を開始して以来もっとも急速で、3四半期にわたって連続して2桁減を記録。結果、年間の成長率も前年比33%減と半導体市場最大のマイナス成長を記録する年となった。2000年のいわゆるITバブル崩壊直後のことであった。
過去のデータからIC市場が4四半期連続で減少を記録したことがないことを考えると、2019年の第3四半期にはIC市場は回復することが期待されるとIC Insightsはしている。最近の米国と中国の貿易戦争で状況は激変しており、短期的なIC市場の成長予測を極めて難しくなっているものの、同第3四半期は、過去3四半期続いた下落の反動で高い成長率を示すものと同社では予想している。しかし、2019年前半と比較して2019年後半のIC市場がある程度の回復を見せたとしても、2019年通年のIC市場は前年比13%減となるとの予測もしている。