台湾の市場調査会社TrendForceは、グローバルにおけるハイパースケールデータセンターの数は、2016~2025年の間に年平均成長率13.7%で成長し、2025年には1070に達し、サーバ需要の7割をデータセンターで賄うようになるとの予測を発表した。

  • ハイパースケールデータセンター

    世界のハイパースケールデータセンターの数の推移(将来予測含む) (出所:TrendForce)

データセンターに活路を見出す次世代メモリ

2019年第2四半期時点において、DRAM、NANDともに供給過剰の状態が続いており、メモリ価格は依然として低水準にある。そうした市場環境もあり、メモリメーカーを中心に次世代メモリの開発、ならびに市場投入を推し進め、新たな市場の開拓を図ろうとしている。

しかし、MRAM、PRAM、ReRAMなどの次世代メモリはDRAMやNANDに比べて容量対比で見た場合、高コストが続いており、かつ高集積化もなかなか進まないため、そうした次世代メモリメーカー各社は、データセンターやさまざまな特殊用途市場、中でもハイパースケールデータセンターでの需要を生み出すことで、活路を見出そうとしているとTrendForceでは指摘している。

インターネットを飛び交うデータの量は日々増加の一途をたどっており、ハイパースケールデータセンターを中心に、サーバ需要は徐々に回復していくことが予想される。そのため、メモリの需要も回復傾向になり、それに伴いメモリ価格、そしてサーバ価格が2020年ころには上昇する可能性があるとTrendForceでは見ており、そうした新たなサーバ需要の際の付加価値として、次世代メモリが市場に受け入れられる可能性があるものとしている。