Mozillaは2019年第1四半期の開発資金調達に関し、12個の研究質問に答える提案のみを受け付けると説明している。開発投資の対象となる取り組みは「Mozilla Research Grants 2019H1 - Mozilla」に掲載されている12の研究質問に答えるものであるかどうかが判断の基準になる。

12個の研究質問から、Mozillaは今後Firefoxに「スーパープライベートブラウジングモード」というべき機能の開発に意欲を示していることが明らかになった。

  • RQ12: Privacy & Security for Firefox - Mozilla Research Grants 2019H1 - Mozilla

    RQ12: Privacy & Security for Firefox - Mozilla Research Grants 2019H1 - Mozilla

掲載されている研究質問「RQ12: Privacy & Security for Firefox」によると、MozillaはFirefoxにTorを組み込むことに興味を持っており、Torを組み込んでこの機能を使った通信を「スーパープライベートブラウジング(SPB)モード」として提供することを考えているようだ。Torは匿名性の高い通信を可能にする技術。MozillaはFirefoxにTorの実装を取り込むことでプライバシーの強化を狙っていると見られる。

FirefoxにTorの機能が統合された場合、Firefoxは世界で最も使われているTorクライアントになる可能性が高い。Mozillaはプライバシーの強化に積極的に取り組んでおり、主要ブラウザの中でも進んだ機能を提供している。

実際にTor機能を統合することになるかは今後の開発次第となるが、実現できる開発者が現れた場合は、FirefoxがTorクライアントとして利用できるようになる可能性が高い。