STMicroelectronicsは、最新のトレンチ・フィールド・ストップ(TFS)技術を活用することで、PFCコンバータや溶接機、無停電電源装置(UPS)、太陽光発電システム用インバータといった中・高速アプリケーションの効率と性能を向上させることを可能とする650V耐圧IGBT「HB2シリーズ」を発表した。
同シリーズは、1.55Vという低VCEsatによる高い導通性能を備えると同時に、ゲート電荷を低減することで、動特性を向上させているため、低ゲート電流での高速スイッチングが可能という特徴がある。また、全定格ダイオードまたは半定格ダイオード、もしくは保護ダイオードを同一パッケージに逆並列に内蔵することで、IGBT部への偶発的な逆バイアスを防ぐことができるため、アプリの要求に応じて特性を柔軟に最適化することもできるという。
なお、同シリーズ第1弾となる定格40A品「STGWA40HP65FB2」はすでにTO-247パッケージ(ロングリード)で提供されており、単価は1000個購入時で約2.95ドルとなっている。また、同シリーズについては、AEC-Q101 Rev. D規格に準拠した車載用製品も提供されるとしている。