米Cohesityはこのほど、Google Cloud Platform(GCP)上で稼働するアプリケーション向けのバックアップサービス「Cohesity Cloud Backup Service for Google Cloud」を発表した。
同サービスはGCPのマーケットプレイスから購入が可能で、数クリックでGoogle Computeの仮想マシンをネイティブでバックアップできる。ポリシーに基づくバックアップの自動化にも対応している。同サービスの課金はGCPと統合されており、GCP Marketplace経由で提供される消費ベースによる料金設定を採用している。
Cohesityは、ハイブリッドクラウドにおいてスマートなデータ管理を実現する製品を提供している。米Cohesity 創業者兼CEOのモヒット・アロン氏は、同社のビジョンについて「スマートフォンによって起こったイノベーションをデータ管理の世界で起こす。スマートフォンのようなシンプルさをデータ管理において実現する」と説明した。
「スマートフォンによって、複数の機器が1つにまとまり、単一のユーザーインタフェースですべてのアプリを管理できるようになった。また、音声アシスタントなど、機械学習によって効率を改善し、マーケットプレイスであるApp Storeによって機能を自由に追加できるようになった。こうした世界をデータ管理において実現する」(アロン氏)
アロン氏は、データセンターとパブリッククラウドにまたがるハイブリッドクラウド環境においては、マスデータの断片化が起こっていると指摘した。さらに、マスデータの断片化は、アプリケーションのサイロ化、データのコピーの増加、ライセンスの増加、管理下にない「ダークデータ」の増大といった問題を引き起こす。
こうした問題を解決するため、Cohesityはデータセンターからパブリッククラウドまでカバーするデータ管理のためのプラットフォームを提供する。
具体的には、単一のプラットフォームおよびユーザーインタフェースで、データセンターとパブリッククラウド上のすべてのワークロードとデータの管理を実現する。機械学習によって、チケット発行の自動化、ストレージの容量不足の通知、障害の予知などを行うことで、運用管理の効率化を図る。さらに、インサイトの取得に役立つアプリケーションを入手できるマーケットプレイスも提供されている。
マーケットプレイスでは、データ分析プラットフォーム「Splunk」が提供されているが、これを利用すれば、ユーザーはSplunk用のデータのコピーを持たずに、Cohesity上のデータを活用してデータの分析が行える。
なお今回、GCP向けのバックアップサービスの提供が始まったが、今後は、Amazon Web Services、Microsoft Azureといった他のパブリッククラウドサービスと連携したサービスも計画しているという。