HARP、アライズイノベーション、HBA、NTTアドバンステクノロジ(NTT-AT)、NTT東日本は4月23日、2018年10月から2019年3月までの間、北海道をはじめ道内の9自治体の協力を得て、自治体が共通的に実施している定型的な業務を対象として、業務の効率化につながる共同利用型RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)と、AI-OCRを用いた業務効率化の可能性を検証した報告書を発表した。

今回、北海道、函館市、滝川市、富良野市、登別市、音更町、釧路町、弟子屈町、占冠村の自治体において、労力を要している定型的な業務を標準化・共通化して、RPAに自動処理させる仕組みを共同利用型で構築し、実証実験を実施した。

また、帳票や申請書などの紙書類を読み取り、機械識別可能なテキストデータに変換するAI-OCRを、RPAの前処理として活用する実験を合わせて実施し、その識字率や課題などを検証。近い将来、RPAとAI-OCRの組み合わせによる自動処理の可能性を探り、その効果を確認した。

  • 実証実験の概要

「単価契約の変更契約業務」「ワンストップ特例申請の省力化」「給与支払報告書の入力支援」「要介護認定申請の入力支援」の4つの業務について、実証実験を行った。

実証実験の結果、各業務により異なるが、RPAにより職員の作業を最大9割低減できることを検証できたという。

主な課題としては、動作環境を踏まえた業務フローの見直し、共同利用を考慮した様式の標準化、他システムとの接続を考慮した出力、OCRの識字率を踏まえた最終確認作業、利用者を意識した操作性等に関する課題を抽出できたとしている。