日立社会情報サービスは22日、神奈川県横浜市の公式サイトリニューアルの刷新支援を行ったことを発表した。同社の自治体向けCMS「4Uweb/CMS」が活用されている。
3月26日からリニューアル公開されている横浜市の公式サイト。清々しい海をイメージするブルーを基調に統一感をもったWebサイトに刷新されている。日立社会情報サービスは、リニューアルに同社の自治体向けCMS「4Uweb/CMS」が活用されており、そのポイントを紹介している。
リニューアルは誰もが利用しやすいWebサイトを目指し、年齢や障がいの有無などを問わず閲覧できるようウェブアクセシビリティJISのJIS X 8341-3:2016のレベルAAに準拠している。高齢者や障害者を含め、誰しもがWebで提供される情報を利用できることを工業標準化法にもとづき規格化されたJIS X 8341-3:2016は、「高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ」という正式名称を持っている。土台となるW3CのWCAG(Web Content Accessibility Guidelinesは、欧米を中心に公的機関に順守義務を求める動きも増えている。ウェブアクセシビリティ基盤委員会には、「WCAG 2.0 解説書」も設置してあるが、アクセシビリティの向上以外にも情報自体の読解レベル(リーダビリティ)と広くコンテンツをフォローするため、Webサイト構築のお手本になる。
実際にアクセスしてみると、統一のとれたデザインに加え、スッキリとした情報配置が特徴的だ。トップページから見出しとも言うべきサブディレクトリへと徐々に文字数のあるコンテンツへとおりていく様子がうかがえる。"目次"となるべきトップページの役割をしっかりと果たしている。実際に7万ページを超える量がサイト内には存在するとのことだ。
今回の横浜市のリニューアルのポイントには以下の項目が掲げられている。
・横浜市の特色・魅力が伝わるブルーを基調としたトップページデザイン
・区局サイトのデザイン・メニューの統一化、および運営管理の一元化
・1つのHTMLファイルで各種デバイスに適した表示が可能となる「レスポンシブデザイン」の採用
・音声読み上げ機能の導入、災害時対応の強化などによる利用者の利便性向上
・Webアクセシビリティに配慮したコンテンツを簡単に作成できる自治体向けCMS(コンテンツマネジメントシステム)「4Uweb(フォーユーウェブ)/CMS」の導入
・「ウェブアクセシビリティJIS」のレベルAA(一部レベルAAAの達成基準を含む)への準拠 ・「横浜市オープンデータポータル」とのデータ連携
4Uwebは、日立社会情報サービスが展開するユニバーサルデザインを実践するためのソリューションで、障がい者の方、高齢者から子ども、外国人を含む多くの人々に使いやすいアクセシビリティ・ユーザビリティを実現するCMSをベースにしたソリューションだ。日立社会情報サービスは今回の横浜市公式サイトのリニューアルについて、デザインとともに各区局ごとに発信してきた膨大な情報を、目的別の入り口を設けてメニューを統一するなど導入を機に一新させていること、災害発生時に緊急情報専用エリアを追加表示する仕組みなどの災害時対応の強化、サイト運営管理を広報部門に一元化するなど運営方法の見直しも行ったことを紹介している。