NECソリューションイノベータは4月16日、AIを活用し、人事関連業務における人材の適正配置やリテンションなどを支援するクラウドサービス「NEC HR Tech クラウド」の提供を開始した。価格は、いずれも税別で初期導入費が1万円/社、月額利用料が1000円/社、分析が100円/1社員1分析あたり、サービス提供開始後3年間で、300社への導入を目指す。
新サービスは企業が保有する「人事」「勤怠」などの人事管理データを、AIを用いてクラウド上で分析し「適正な人材配置」「研修の効果判断」「リテンション」を行う上で参考となる数値情報を提供する。これにより、従来行われてきた、上長の経験や知見に依存した人材の配置や研修の投資判断といった人事関連業務の効率化を支援するという。
具体的には、同等のポジションで活躍したモデル社員の人事管理データから作成した学習モデルを使用し、後任候補となる社員の保有スキルやキャリアプラン情報を分析を行い、適性度を統計的に算出することで、算出された適性度を最適な人材配置を判断するための参考情報として利用することができる。
また、対象の研修を受講したモデル社員の人事管理データから作成した学習モデルを使用し、対象社員の保有スキルや業績評価、過去の研修受講情報を分析することで、受講の効果を統計的に算出します。これにより、対象社員がその研修を受講することが知識/スキルの習得や業務への寄与につながるかの判断に役立てることを可能としている。
さらに、過去に離職した社員の人事管理データから作成した離職との相関を表す学習モデルを使用し、対象社員の保有スキルや業績評価情報、勤怠情報を分析を行い離職の可能性を統計的に算出することで、算出した情報を参考に離職の可能性のある社員を事前に察知し、効果的なフォローを検討できるようになるという。
今後も同社は人事関連業務の様々な課題に対し、AIを活用したサービスを提供することで、リソースの最適化や社員エンゲージメントの向上を支援していく。