シュナイダーエレクトリックは4月15日、プログラマブル表示器(HMI)のリーディングブランド「Pro-face by Schneider Electric」から「SP5000Xシリーズ」の発売を開始した。SP5000Xシリーズは、HMIのフラッグシップモデル「SP5000シリーズ」の基本機能を継承しつつ、太陽光下での視認性をはじめ紫外線や低温・高温、振動・衝撃、粉塵、対応電源など屋外環境、特殊環境への耐久性を加えた、耐環境性強化モデルとなる。

  • 「SP5000Xシリーズ」のイメージ

    「SP5000Xシリーズ」のイメージ

昨今、あらゆる機器や設備がデジタル化され、HMIの利用シーンは増えており、消防車などの特殊車両、建設機械、駐車場・ガスステーション、石油やガスといったプラント工場設備をはじめ、高まる屋外用HMIへのニーズに応えるため、耐環境性能を向上したHMIを開発した。

SP5000Xシリーズの特徴として「太陽光下での高い視認性」「低温・高温環境対応」「紫外線による劣化防止」「さまざまな屋外環境に対応した環境耐性」「フラッグシップモデルSP5000シリーズの基本性能を継承」の5点を挙げている。

視認性については、超高輝度TFT液晶パネル(1000cd/平方メートル)の採用、反射防止加工(アンチグレア)、反射光を最小限に抑えるプラスチックオーバーレイレス設計となっている。

低温・高温環境対応では、使用周囲温度の範囲を最大マイナス30℃~70℃に拡大したほか、紫外線による劣化防止ではフロントベゼルに紫外線劣化のないステンレスを採用、プラスチックオーバーレイレスで紫外線による液晶部分の白濁を防止(紫外線カット率99%以上)している。

環境耐性は保護構造がIP66F、IP67F、UL 50E タイプ4X(室内および屋外使用)の認証取得、耐振動、耐衝撃性がSP5000シリーズと比べ約2~2.7倍に工場、基盤、LCD、電源のコーティング加工が腐食性ガスによる劣化防止、ワイド電圧が12~24Vdcに対応することで、エンジン動力機器の電源の振れ幅にも対応しているという。

SP5000シリーズの基本性能を継承している点については、ディスプレイとボックスのモジュラー構造、交換可能なシステムカード、バッテリーレス、IoT化のニーズが高いEthernet I/F 2ポートを標準搭載、各種コントローラーやマイコンボード、USB周辺機器など、幅広い機器と接続可能、Pro-faceソフトウェアに標準対応で、データ収集や遠隔メンテナンスなどのシステム拡張が容易となっている。