アビームコンサルティングは4月15日、VR技術(バーチャル・リアリティ:仮想現実)を活用した「コンテンツ再生制御プログラム」を開発し、特許を取得したと発表した。

このプログラムは、仮想空間上に応援するドライバーを投影し、ドライバーとの質問・回答といったやり取りを通じ、ユーザーの属性やニーズに関するデータを収集するもの。

レース会場で配布される「VRヒーローカード」(ファン向けの選手紹介ポートレートカード)にあらかじめデバイスにダウンロードしたアプリケーションをかざすことで、車体の360度画像やドライビング映像など会場でしか見ることのできないVRコンテンツの視聴を可能とする。

ユーザーがコンテンツを視聴する際の顔の動きや視線の方向から興味の有無を判別し、コンテンツの動的な切り替えや位置・時刻といったユーザーの環境に合わせたコンテンツを配信する。

これにより、あたかもドライバーと直接やり取りしているような臨場感の創出や来場することに対するプレミアム感の提供、さらにはユーザーの嗜好に合わせた情報発信が可能となり、ユーザーの満足度の向上や集客力強化を支援する。

このプログラムはモータースポーツだけでなく、ファンエンゲージメントの強化を志向する他スポーツ競技やエンターテインメント分野でも取り入れることができるという。