ソニーは4月8日、ディープラーニング(深層学習)のプログラムを生成できる統合開発環境「コンソールソフトウェア:Neural Network Console」のクラウドサービスにおいて、産業技術総合研究所(産総研)の「AI橋渡しクラウド(AI Bridging Cloud Infrastructure、ABCI)」との連携によるサービス提供を開始した。サービスの1時間あたりの料金は、GPU相当数が4でメモリサイズが240GBの「G.large」が1650円(税別)、同1で60GBの「G.small」が300円(同)。
ABCIは、産総研が構築・運用するAI(人工知能)処理向け計算インフラストラクチャであり、2018年8月に運用を開始した、日本における産学官共同のAI研究開発を加速するプラットフォーム。ソニーは、2017年6月にディープラーニング開発のためのコアライブラリ「Neural Network Libraries」をオープンソース化し、同年8月にコンソールソフトウェア「Neural Network Console」の無償提供を開始したという。
また、昨年5月には複数GPUによる高速学習サービス「Neural Network Console クラウド版」の提供を開始し、Webブラウザでアクセスすると最新の機能とGUIベースの直観的なユーザーインタフェースやクラウド上のリソースを使用した本格的なディープラーニングのプログラム開発ができる、統合開発環境を提供してきた。
今回の連携によるサービス提供で、Neural Network Consoleクラウド版のGPUとして、産総研のABCIが選択可能になった。
超高速のコンピューティングリソースを用いたGUI開発環境を提供することで、AI開発における技術面、コスト面のハードルを下げ、幅広い産業へのAI活用促進を目指すという。