ソニーおよびソニーネットワークコミュニケーションズは4月8日、同社のディープラーニング(深層学習)のプログラムを生成できる統合開発環境「コンソールソフトウェア(Neural Network Console)」のクラウドサービスにおいて、産業技術総合研究所(産総研)のAIスーパーコンピュータ(スパコン)こと「AI Bridging Cloud Infrastructure(ABCI)」との連携によるサービス提供を開始したと発表した。
Neural Network Consoleはソニーが無償提供するディープラーニング開発のための統合開発環境。2018年5月より複数GPUによる高速学習サービス「Neural Network Console クラウド版」の提供を開始し、Webブラウザにてアクセスするだけで、最新の機能とGUIベースの直観的なユーザーインタフェースやクラウド上のリソースを使用したディープラーニングのプログラム開発を可能としていた。
一方のABCIは産総研が構築・運用する人工知能処理向け計算インフラストラクチャで、2018年8月より運用を開始。今回の連携により、Neural Network Console クラウド版のGPUとしてABCIを選択することが可能となった。
提供されるサービスタイプは2種類で、いずれも利用可能なGPUはNVIDIAのTesla V100。利用者は申し込み後に、産総研によるABCI利用審査を経て利用開始となる。なお、ソニーでは、2019年4月末までの期間限定で体験キャンペーンとして最大10万円分のABCI GPUを無料で利用できるキャンペーンを実施している。