Intelの日本法人であるインテルは3月28日、物流業界向けIoTソリューションとして、サプライチェーンにおける荷物の輸送状況をリアルタイムで分析・可視化することを可能とする「Intel コネクテッド・ロジスティクス・プラットフォーム(Intel CLP:ICLP)」を日本市場向けに本格展開することを発表した。

同プラットフォームは、位置情報、温度、湿度、輸送時の問題など、サプライチェーン上の荷物の輸送状況をパッケージ単位でリアルタイムに分析・可視化することを可能とするもので、これにより企業は迅速な意思決定や、荷物の損傷の早期発見、損傷状況の把握、輸送経路の最適化などを図ることが可能になると同社では説明している。

  • Intel CLP
  • Intel CLP
  • Intel CLP(ICLPとも同社では呼称)の概要

システムの構成としては、使い捨てのセンタタグ、センサタグからのデータをクラウドに送信するためのゲートウェイ、そしてクラウドという3つで、センサタグは独自のセンサプロトコルを採用することで、一般的な3G/4Gネットワークと比べて低コスト化を可能としたとする。

  • Intel CLP

    Intel CLPを構成するゲートウェイとセンサタグの概要

また、リアルタイムでのデータ取得により、損傷や開梱、盗難、ガイドラインに反した取り扱いなどが発生した際には、即座にアラートを発して、対応を行うことも可能となっている。

すでに日本通運が、自社開発の輸送状況可視化サービス「Global Cargo Watcher Advance(GCWA)」向けにIntel CLPを採用しており、2019年2月より本格提供を開始しているという。

なお、インテル執行役員 インダストリー事業本部長である張磊氏によると、CLPはオープンプラットフォームであり、インテルが提供しているのはリファレンスということである。そのため、今後はハードウェアベンダと連携してエコシステムを形成していきたいとしているほか、日本の物流業界の課題やニーズに合わせた技術拡張なども行っていく予定としている。