日本ユニシスは3月27日、ヘルスケア関連のテクノロジー企業であるライフログテクノロジーの画像分析AI(人工知能)テクノロジーを用いた個人向けヘルスケアアプリ「カロミル」を使用し、企業の従業員が食事の写真やバイタル情報を登録することで、企業が従業員の健康状態を把握し各個人の体調、体質の向上改善を促すことができる新たな視点での「健康経営プラットフォーム」の実証を、東京地下鉄(東京メトロ)で開始すると発表した。
今回の実証では、まず従業員が食事や血圧計・体重計・身長などをスマートフォンで写真撮影し、撮影した食事や血圧計などの画像はカロミルが持つ画像分析AI機能により、従来のような都度の手入力や管理栄養士からの栄養素情報の回答を待つ必要がなく、即座かつ高精度の判定率で多様な栄養素数値やデジタル化したバイタル数値に自動変換するという。
カロミルに保有するデータを蓄積し、市販のツールを用いてデータを可視化することで、組織別、職種別、拠点別などセグメントごとの多様な情報を、統計データとして逐次確認できる。企業は、健康経営プラットフォームが提供する統計データを基に、従業員の健康状況をリアルタイムに把握することで、業務中の生産性や安全性確保のための施策をタイムリーに行うことに役立てられるとしている。
今後、日本ユニシスは健康経営プラットフォームと、企業の人事システムや健康保険管理システムなど基幹システムとの連携や、多様な外部のヘルスケアサービスをAPIで接続するなど、順次プラットフォームを拡大していくという。
また、健康経営を推進する企業に加えて、これまで取得が難しかった個人の日々の行動情報を使用する新たな顧客マーケティングや、人と産業のマッチングチャネルとしての利用など、多様な業種の企業・住民への健康施策や地域活性化を推進する自治体などへのサービス提供も検討していく。