GITAIと宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2018年度末を期限として、国際宇宙ステーション(ISS)の「きぼう」日本実験棟の作業を宇宙飛行士の代わりにロボット技術で代替することを目的として、適用可能性を評価するための共同研究契約を締結したほか、JAXA筑波宇宙センターの国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」日本実験棟模擬フィールドにて、 GITAIロボットによる宇宙飛行士の作業代替実験を実施したことを発表した。
JAXAは現在、地球低軌道を持続的な人類の経済活動の場にすることを目的に、ロボット技術の導入を推進しており、その一環として、 宇宙飛行士をより高度な作業にあて成果の創出を効率的にすることを目的にISSの「きぼう」日本実験棟を技術実証プラットフォームとして活用する検討を進めている。
一方、GITAIは、宇宙での作業コストを10分の1にすることを目的に、宇宙ステーション内の作業を宇宙飛行士の代わりに実施可能なロボットの実現を目指した開発を進めており、最新型となる6号機では、宇宙ステーションの限定的なネットワーク環境を前提に、従来型では困難であった汎用的な作業(スイッチ操作、工具操作、柔軟物操作、負荷の高い作業など)を1台のロボットで実施できる性能を実現したという。
今回の実証実験は、2018年12月25日-27日の期間、JAXA筑波宇宙センターの「きぼう」日本実験棟模擬フィールドにて、JAXA側から提供された宇宙飛行士の作業(タスク)一覧を基に、GITAIロボットによる宇宙飛行士の作業代替を目的に実施されたもので、結果として、ロボットは72%(18個のタスクのうち13個)の作業を代替することに成功したという。
なお両者は今後、協力して技術検討と実証実験を実施していく予定としている。