GNU nanoの開発者は3月25日(米国時間)、「[ANNOUNCE] nano-4.0 is released」において、テキストエディタ「GNU nano」の最新版となる「GNU nano 4.0」の公開を伝えた。
GNU nanoはターミナルで使用することを前提としたテキストエディタ。UNIX系オペレーティングシステムで使われることが多いものの、Vi系エディタと異なり、学習しなくてもすぐに利用を開始できるという特徴がある。
GNU nano 4.0の主な特徴や変更点は次のとおり。
- これまで長過ぎる行は強制的に改行されていたが、そのまま長い行として表示可能なように改善
- 1度に1行のスムーススクローリング機能をデフォルト化
- これまでバッファの最後に自動的に追加されていた改行文字を追加しないように変更
- タイトルバーの下の行をデフォルトで編集可能領域に変更
- Alt-UpとAlt-Upの挙動を検索結果のジャンプから行方向スクロールに変更
- ジャスティフィケーションをほかの処理を同じようにアンドゥ可能に変更
- マークされたテキストがジャスティファイされた場合に単一の個別パラグラフになるように変更
- 行が画面外に続いている場合の強調表示を'>'へ変更
- 2つの行に分割された文字の表示に[]を使用
- 列を1つ分水平に移動する処理に対応
- cutwordleftをchopwordleftと命名変更
- cutwordrightをchopwordrightと命名変更
- パラグラフジャンプの機能を検索からGo-to-Lineへ変更
- --breaklonglines (-b) で以前のような自動ハードラップ機能を有効化
- --jumpyscrolling (-j) でハーフスクリーンロックを有効化
- --finalnewline (-f) で以前のようにEOFに自動的に改行を追加する処理を有効化
- --emptyline (-e) で以前のようにタイトルバーの下を未使用領域に変更
- --guidestripe=数 で指定した列に垂直バーを表示
- --fill=数 で自動ハードラップ機能が有効にならないように変更
GNU nano 4.0のパッケージは順次パッケージ管理システムにも反映されていくものと見られる。