ラックとNEC Asia Pacific(NEC APAC)は、APAC地域のサイバーセキュリティ分野で協業することに合意した。今回の協業により、APAC地域の中堅・中小企業を支援する考えだ。

近年、ASEAN地域は各国の企業が進出し投資を進めていることを背景に経済発展しており、ITインフラも充実し、それによる情報化はASEAN地域を最先端のビジネスの場に変化させている。一方、セキュリティ対策への理解や遂行する専門家が不足している状況で、対策が十分に講じられておらず、サイバー攻撃に対する脅威は日々拡大しているという。

これらを背景に、NEC APACの実績・ノウハウと、日本で培ったラックのサイバーセキュリティ技術を共有し、APAC地域に高度なサイバーセキュリティソリューションを提供するため、両社は協業することを決定した。

協業において、両社は共同で中堅・中小企業を対象とした高度セキュリティ監視サービスを2019年末までに提供開始する。同サービスは、ラックのセキュリティ監視センターJSOCおよび、サイバー救急センターでの実際のインシデント対応経験とノウハウにより実現されるという。今回それらのノウハウを結集し、自動化することに加え、クラウドを活用することにより、高品質かつ低価格なサービスを提供することでAPAC地域の中堅・中小企業の成長を支えるとしている。

さらに両社は、ハンズオンを中心としたサイバーセキュリティトレーニングサービスをAPAC地域の顧客に提供し、組織内のサイバーセキュリティ対策に対する意識向上を目指すものから、マルウェア解析、インシデントレスポンス、不正アクセス分析、デジタルフォレンジックおよび脆弱性診断を行う高度な技術者を育成するものまで体系的なプログラムを提供する。

また、ラックはサイバーセキュリティインテリジェンスとSecurity Operation Center(SOC)運用ノウハウにより、NEC APACが運用しているSOCの対処能力を向上し、APAC地域で包括的なインシデントレスポンスサービスを提供できるように支援する。