Sansanは3月12日、帝国データバンク(TDB)と新たに共同研究契約を締結し、企業間の取引・人脈ネットワークの分析をテーマとした共同研究を開始すると発表した。今回の取り組みは、両社が2016年10月に締結した包括提携に基づき進めてきた、名刺情報と企業情報の連携の一環となる。

Sansanのデータ統括部門であるDSOC(Data Strategy & Operation Center)は、TDBの研究開発部門である総合研究所と、取引ネットワークの性質が名刺でつながる人脈と近い性質を持っていることに着目し、「企業間の取引・人脈ネットワークの分析」をテーマとした共同研究を開始するという。

これまでTDBの総合研究所は、自社の収集した企業間取引データを基に、取引ネットワークの観点から企業活動のライフサイクルや経営状況の予測、日本の産業行動や地域経済に関する高度な実証研究を複数の大学と共に行ってきた。

DSOCでは、名刺データの統計的な分析により、営業戦略としてターゲット企業の意思決定者との名刺交換状況や、営業をよく受ける傾向のある担当者の傾向を明らかにしてきたという。

今回の共同研究により、営業などの企業間の接触がどのように取引につがるのかなどについて明らかにすることで、企業の営業活動やマーケティング活動に新しい価値を提供するサービスの検討や、日本経済のさらなる発展に寄与する知見を発掘・提供することを目指す考えだ。