NTT東日本、アクアビットスパイラルズとエプソン販売(以下、エプソン)、エヌケービー(以下、NKB)と共同で、訪日外国人観光客(インバウンド)に向けた新たな飲食店プロモーションを行う実証実験を開始すると発表した。
同実験は、夜間を中心に、スクリーンフィルムを貼った飲食店等の店舗ガラス面に、「ギガらくサイネージ」でコンテンツを投影することで、低廉で手軽な省スペースのサイネージ環境を実現。
あわせて、スクリーンフィルムと同場所に設置した「スマートプレート」に顧客のスマートフォン等を近づけると、プロジェクターからスクリーンフィルムに表示されているサイネージコンテンツの詳細情報を多言語で即座に取得できるサービス(連動型クラウドサイネージ)を提供する。
また、訪日外国人観光客に向け、画像認識AIの活用により保有のスマートフォンでお店をかざすだけで、そのお店の情報が多言語で手軽に取得できるサービスも実施。これらの取り組みを通じて、技術検証および集客拡大についての効果測定を行っていく。
実験の実施エリアは、築地場外市場(Smart Refund築地場外市場、築地魚河岸)と、函館(函館ベイエリア、函館朝市どんぶり横丁市場)の2箇所。築地は、2020年に向け年々訪日外国人の観光客が増加しており、一方の函館市も2018年度上期の訪日外国人宿泊客数が約22万1000人と2年連続で過去最高を更新し、外国人にとってホットな観光スポットとなっている場所だ。
こうした背景のもと、飲食店では、サイネージを活用した多言語でのプロモーションのニーズが高まっているが、サイネージ用大型モニタなどを設置するスペースの確保が課題となっているという。
また、訪日外国人観光客は、飲食店街等でお店を選ぶ際に、店舗前に置かれたメニュー表やサンプルだけではお店の情報が十分に取得できず、お店選びに迷っているケースもあるほか、店内ではメニューが読めない、店員との意思疎通が難しく不満を抱いているなどの課題もある。
今回の実験を通じ、訪日外国人観光客に向けた飲食店等のプロモーション分野において、同ソリューションの本格展開の検討を行うとともに、商業施設や個人経営店舗など、さまざまな業種業態で簡易に利用できる新たなプロモーションソリューションへの展開を図っていきたい考えだ。