都内では、観光客をはじめ大きな荷物を持ちながら、地下鉄や歩道を大変そうに歩くシーンを見かけることが以前より多くなっている。観光スポットはもちろん、電車など交通機関、歩道にいたるまで従来とは比較にならない混み具合だ。後進者との衝突を避けるため、歩みを止めることも憚られる。これでは観光どころではないだろう。ロッカーが充実していれば大きな荷物は預け、身軽に都内を楽しめる。

そごう・西武は、西武渋谷店B館において収納アプリを用いた荷物のためのシェアスペースサービス「ecbo cloak」(エクボクローク)の試験導入を11日、開始した。

「ecbo cloak」は、ホテルや喫茶店、小売店、カラオケ店から貸し会議室など業種を問わずに一時的に荷物を預かってくれるスペースを探せるサービス。アプリやWebから、駅エリア、チェックイン/チェックアウト日時、荷物のサイズ(バックサイズ300円/スーツケースサイズ600円)を選ぶと、預かってくれる店舗がマップ上で一覧できる。アプリでの事前予約が必須なクレジットカード決済であるため、"辿り着いたのに預けられない"という煩わしさもない。

  • <a href="https://cloak.ecbo.io/ja" target="_blnak">「ecbo cloak」</a>

    「ecbo cloak」

東京の百貨店では初の導入になるという取り組みは、日本でも有数の観光スポットである渋谷。スクランブル交差点のすぐそばという立地は、渋谷を訪れる場合の荷物預かりには最適な場所のひとつだ。1日に300万人近くの乗降客数があるにも関わらず、コインロッカーは約1,400個。スーツケースが入る大きさはそのうち約90個と少なく、同社では約17.6万人が預け場所に困っていることを指摘。同社は政府が掲げる「2020年に訪日外国人観光客4,000万人突破」という目標達成に向け、今回の試験サービスを実施する旨を述べている。