冷凍食品の進化には目を見張るものがある。保存性に加え、手軽な調理が可能な上に美味しい。ニチレイフーズの公式サイトを見ると、手羽先の唐揚げ、厚切りベーコンと彩り野菜ピラフ、なすひき肉はさみ揚げ、今川焼まで多様な冷凍食品が並び、実に美味しそうだ。レシピコーナーには、冷凍食品のアイデアレシピも充実。フライパンのみ、レンジのみ、トースターのみ、ボイルのみと調理器具で分類されており、わかりやすい。唐揚げなど鶏肉を使った商品も多いのだが、同社は機器メーカーと共同で鶏肉加工品のAI選別技術を開発したことを6日発表している。

従来、包装前段階の鶏肉加工品に残存する可能性のある"硬骨"をX線検査機で検知しているが、重なった部分など誤検知が発生していた。ここに画像の濃淡ほか複数の情報を大量に学習させることで、硬骨の検知精度を高め、同社では、従来比較で良品を硬骨混入品と誤認する比率が1/5に低減、製品廃棄削減率の半減を見込んでいる。

  • 向かって左、通常の検査機での判定。重なる部分なども検知してしまう/右側がAIで選別するもの。重なる部分が検知されない(同社資料より)
  • 向かって左、通常の検査機での判定。重なる部分なども検知してしまう/右側がAIで選別するもの。重なる部分が検知されない(同社資料より)
  • 向かって左、通常の検査機での判定。重なる部分なども検知してしまう/右側がAIで選別するもの。重なる部分が検知されない(同社資料より)

鶏肉加工品製造の国内最大手を自負する同社は、蓄積してきた技術とAI選別技術を融合させることで3年を目処に製品廃棄削減率80%を目指す構えだ。