Unicode Consortiumは3月5日(米国時間)、「The Unicode Blog: Announcing The Unicode Standard, Version 12.0」において、コア仕様、付録、データファイルを含むUnicode標準の最新版となる「Unicode Standard Version 12.0」の公開を伝えた。このバージョンでは、554文字(合計137,929文字)、4スクリプト(合計150スクリプト)、61絵文字が追加されている。
今回のバージョンでは次の記号が追加された。
- アクセシビリティのためのいくつかの新しい絵文字を含む61個の絵文字
- 登録商標
- 特殊なチェスの駒
今回新しく追加された文字およびスクリプトは、あまり使われていない言語および世界的にもユニークな書き方への要求に対応するものとされており、次のような文字が追加されている。
- 現在のイラン南西部の一部で歴史的にAchaemenid Aramaicを書くために使われていたElymaic
- インド南部で歴史的にサンスクリット語とカンナダ語を書くために使われていたNandinagari
- ラオス、タイ、ベトナム、フランス、オーストラリア、カナダ、米国で近代的なWhite HmongおよびGreen Hmongを書くために使われていたNyiakeng Puachue Hmong
- インド、ミャンマー、ブータンで近代的なWancho言語を書くために使われていたWancho
また今回のバージョンには、使用頻度が低い言語または学術的な作業に対応するため、次のような追加サポートが取り込まれている。
- 古い日本語表記で使われているひらがなおよびカタカナの小文字
- 中国でいくつかのMiaoおよびYi方言を書くためのMiaoスクリプト
- 南インドで使われているタミル語の歴史的な一部と記号
- パーリ語を書くために使われるラオス文字
- エジプト語およびウガリット語の翻訳に使われるラテン文字
- エジプト象形文字の四角形の完全なフォーマッティングを可能にする象形文字フォーマットコントロール
このところ、Unicodeには絵文字の追加が継続して行われている。