デルとEMCジャパン(Dell EMC)は2月28日、非構造化データ向けオールフラッシュストレージシステムの最新版「Dell EMC Isilon F810」および、新しいデータ管理ソフトウェア「Dell EMC ClarityNow」を発売した。価格は個別見積もり。

  • 「Dell EMC Isilon F810」の外観

    「Dell EMC Isilon F810」の外観

Isilon F810は、同社のスケールアウトNAS「Isilon Gen6」シリーズに新たに追加する、オールフラッシュのスケールアウトNAS。オールフラッシュに適した最新のアーキテクチャを実装し、多くのユーザー企業が抱える多様化する課題と非構造化データを活用したワークロードに対して、最適なパフォーマンスと柔軟性を提供するという。

4Uシャーシあたり最大25万IOPSと15GB/sのスループットを実現し、最大構成となる144ノードクラスタでは最大900万IOPS、540GB/sの総スループットまでスケールアウトにより拡張を可能としている。

同製品は最大3:1のインラインデータ圧縮を実現するといい、ストレージ利用効率が競合他社と比較して最大33%向上させるほか、4Uシャーシで最大2.2PB、144ノードクラスタで最大79.6PBの実効容量を単一ファイルシステムとして提供するため、データセンターの省スペース化が可能になり、設置スペースや電力、冷却などの運用コストの削減を可能としている。

また「Isilon OneFS」オペレーティングシステムをベースにする同製品および、そのほかのIsilonオールフラッシュ、ハイブリッド、アーカイブプラットフォームを単一のIsilonクラスタに統合することで、メリットを活用することができるという。

同オペレーティングシステムと拡張的なマルチプロトコル機能により、データを統合し、非効率的なストレージのサイロ環境を解消することで、管理を簡素化しつつ、単一のクラスタで幅広いアプリケーションとワークロードをサポートできる。さらに、パワフルなデータアナリティクステクノロジーを活用することで、保有するデータ資産から価値を引き出すことを可能としている。

ストレージのリソースを最適化しながらさらなるコスト削減を実現できるように、Isilonは自動ストレージ階層化を提供するとともに、幅広いパブリック/プライベートクラウドストレージベンダーとのクラウド統合をサポートしている。

加えて、Isilonストレージシステムは同社の「Future-Proof Loyalty Program」の対象となり、新規購入したすべてのIsilon F810についても納入日から1年間、同製品が利用可能な物理容量の最低2倍相当の利用可能な論理容量の提供を保証するという。

一方、新しいデータ管理ソフトウェア「ClarityNow」は、ファイルベースのワークフローを効率的に管理できるように設計した。同ソフトウェアは、IsilonおよびECSの能力を高めるものとなり、分散する異機種ストレージやクラウド環境全体を通じて、統合したグローバルファイルシステムビューを提供する。

IT部門は、社内全体を通じたデータの利用状況とストレージの容量への質が高いインサイトを獲得できるほか、一般のエンドユーザーやコンテンツオーナーはセルフサービス機能により統合グローバルファイルシステム内の全体を通じてファイルを検索、利用、移動できるという。

これらの機能により数十億に上るファイルとフォルダをインデックス化し可視化することで、横の連携がないストレージのサイロに閉じ込められていたデータ資産から最大限の価値を引き出し、ビジネスにおいて短期間で優れた成果を出すことが可能になるという。