ゾーホージャパンは2月14日、同社独自開発のAI(人工知能)搭載アシスタントである「Zia」(ジア)で強化した、「Zohoオフィススイート」の最新版を発表した。料金は、個人利用は無料。企業向け生産性向上&コラボレーションの統合スイート「Zoho Workplace」の一部としても利用でき、その場合は1人あたり月額360円から。
Zohoオフィススイートには、文書作成「Zoho Writer」、表計算シート「Zoho Sheet」、スライド作成「Zoho Show」、メモアプリ「Zoho Notebook」の4つのクラウド型の生産性向上アプリケーションを含む。
Zoho Writerの新機能としては、Ziaによる英文チェック機能を提供。文脈に基づく英文法の誤りを検出し、各文書の読みやすさを採点し、全体的な文章品質を向上させるためのスタイル修正を提案するという。
また、新しい自動化ハブ機能を備えており、差し込み文書、入力可能な文書、フォーム入力を元にした文書の作成や、ワンクリックで署名収集を自動化する機能を提供するという。
さらに、集中入力モードに加えて、編集中の段落を強調表示し文書内の他の部分を暗くする、フォーカスモードやノスタルジックなタイプライター音の有効化機能もあるという。
なお、Web/モバイル/iPadの各エディションで、完全にオフライン環境での作業が可能といい、編集データはインターネット再接続時にユーザーのアカウントに同期するとしている。
Zoho SheetのAIアシスタントは、シート上のデータに対して最も関連性の高いグラフやピボットテーブルを自動表示する。これにより、データセットへの深い洞察を得られるとのこと。
また、自然言語処理に対応しておりユーザーがZiaにデータに関して質問でき、質問に対して適切な関数、グラフ、ピボットテーブルで回答するという。ユーザーは回答で得たこれらのグラフなどを、ドラッグ&ドロップでシート上に追加可能としている。
Zoho Notebookでは、対話型AIである「Zia Voice」(ジア・ボイス)がカスタマイズしたレシピである「スマートカード」の作成に役立つという。ユーザーの音声指示によって、お気に入りの料理サイトから関連する写真、手順、材料リストを取得し、それらの情報をアプリケーションに整理してまとめるとのこと。
加えて、矛盾に対処し重複を排除するためのデータクリーニング機能を備える。同機能では、与えられた情報を処理して全てのエラーとそれらの置換オプションを一覧表示し、ユーザーはボタンをクリックするだけで当該データを一括修正できるという。
さらに、独自のスクリプト言語である「Deluge」(デリュージ)を搭載したカスタム関数機能を装備し、ユーザーは独自の関数を作成できるとのこと。例えば、会計アプリケーションからデータを取得してZoho Sheetに売上や経費報告を記入するためのスクリプトを作成できるとしている。
Zoho Showは、操作性を大きく向上させたという。多様なテーマから選択して、スマート要素、表、グラフ、パスアニメーションなどの描画オプションを使用し、スライドを簡単に素早く作成できるという。
また、Apple TV対応のデバイスやAndroidデバイスでプレゼンテーションを実行できるという。プレゼンターは、モバイルアプリをコントローラとして使用し、複数のテレビでスライドを同時に制御、ポインターで指し示すなどの操作が可能としている。