日立システムズは2月8日、AIを活用したサービスを強化するため、機械学習による予測モデルを自動生成するソフトウェアを提供している米DataRobotとSIコンサルティングパートナー契約を締結したと発表した。

今回の契約に基づき、日立システムズはDataRobot社の機械学習自動化プラットフォーム「DataRobot」を活用したデータ分析サービスの提供を開始する。DataRobotは、データサイエンティストの知見や経験、ベストプラクティスが集約されたエンタープライズ向けの機械学習プラットフォーム。

分析対象のデータをアップロードして予測する内容を選択するだけで、数百種類におよぶ機械学習アルゴリズムの中から特にデータとの相性が良いアルゴリズムを自動で選定して表示するなど、予測モデル生成のプロセスを自動化しているため、これまで高い専門知識を有するデータサイエンティストが必要であった予測モデルの生成作業を簡単かつ高精度にできるようになるという。

  • 「DataRobot」の画面イメージ

    「DataRobot」の画面イメージ

同社は、昨年12月から社内でDataRobotを活用し、システム開発プロジェクトを効率的に運営するためのプロジェクトステータス推移や、健康経営戦略の一施策として従業員の健康維持・増進の支援など、複数の予測モデルの検証に取り組んでいる。

これらの社内での活用ノウハウと同社が持つ多様な業種における業務知識を組み合わせ、DataRobotを活用したコンサルティング型サービスやSI型サービスなどのデータ分析サービスの提供を開始することにした。

今後、DataRobotのライセンス販売も可能な販売代理店契約の締結を目指していくほか、日立システムズが保有するMA(Marketing Automation)ツールやBI(Business Intelligence)ツールと連携し、セミナー誘致や販売促進メールを配信する際に確度が高いと想定される顧客を予測するモデルや、顧客ニーズが高いと思われる製品・サービスを予測するモデルなどについて検証を進め、データ分析サービスに活かしていく予定だという。