セールスフォース・ドットコムは2月7日、Salesforce Commerce Cloudのポートフォリオを拡張する新製品として、ビジネス購入者向けコマースプラットフォームの新製品「Salesforce B2B Commerce」を提供開始すると発表した。

Salesforceのプラットフォーム上にネイティブに構築されたB2B Commerceは、従来から提供しているCommerce Cloudが消費者向けにブランディングされたEコマースでの購買体験を、ビジネス購入者向けに支援する製品。

主な特徴として、消費者向けのコマースプラットフォームのような利便性の高いユーザーエクスペリエンスを提供し、ビジネス購買を簡易化かつ効率化するほか、アカウント階層、複雑な価格設定、カスタムカタログ、アカウント管理、柔軟性のある購買・出荷オプションといった高度なB2Bコマース機能により、購買作業の効率性を向上するという。

また、サブスクリプション、マルチストアフロント、マルチディストリビューター、マーケットプレイスといった複数のコマースモデルを管理することに加え、B2B CommerceとSalesforceのCRMワークフローや企業がSalesforce CRMに保有する顧客データ(アカウントや連絡先など)を組み合わせることで、顧客情報の一元管理を可能としている。

新製品により、ビジネス購入者は消費者がEコマース上でのショッピング同様に手軽にオンラインで製品を閲覧し、購買できるようになる一方で、カスタムカタログ、認証ログイン、ワンクリックでの大量注文の再発注、複数の配送地点と決済方式、および数百から数千のSKUによる発注機能(小売企業は特定の企業からシーズン全体の在庫品を一括発注する場合があるため)など、複雑なビジネス購買に必要となるB2B特有の機能も利用できるという。

また、CRMデータを組み合わせることで、メーカーや卸売業者、販売代理店はシームレスにビジネス購入者の顧客情報と購買状況を関連づけることができるほか、ビジネス購入者は販売元との契約にもとづいた価格や条件が画面に反映されているため、販売元に各種条件を問い合わせることなくEコマースでの購買を完結することを可能としている。