アジレント・テクノロジーは2月4日、インテリジェントな自己診断機能を搭載したガスクロマトグラフ(GC)「Agilent 8890 GC」および「Agilent 8860 GC」を発表した。
2製品ともに、同社のGC「Intuvo 9000」に搭載された次世代アーキテクチャプラットフォームをベースに、開発されたもので、Agilent 8890が既存のフラグシッププレミアモデル「Agilent 7890B」の、Agilent 8860が既存のエントリーモデル「Agilent 7820A」の後継に位置づけられている。
ちなみに、これまで同社のGCはXX90とXX20で提供されてきたが、今回は8890と8860とエントリーモデルの型式設定ルールが変更されている。これは、液体クロマトグラフの型式設定ルールと併せたためだという。
その8860は、ルーチン分析向けの用途を主に行うことを目的に開発されたモデル。デュアルコアプロセッサを搭載することで、さまざまなGCの状態やデータをリアルタイムで処理ならびにモニタリングすることが可能となったという。また、その結果は、搭載されている4型カラータッチスクリーンにリアルタイムで表示されるほか、Webブラウザ経由で外部の端末での把握も可能。さらに、Webブラウザ経由で、ステップ・バイ・ステップによるチュートリアルも用意されているため、同社のサービスマンを呼ぶ前に、カスタマ自身がメンテナンスを実行し、ダウンタイムの削減を図ることも可能となっている。
一方の8890は、将来的なラボの課題にも対応できる多機能GCという位置づけで、第6世代のエレクトロニック・ニューマティクス・コントロール(EPC)を搭載しており、バックグラウンドで自動的にリークテストを実行し、ヘリウムガスを節約することなどができるようになった。また、6バルブ、8加熱ゾーンといった機能により分析の効率化を可能としている。
さらに、複数のUSBポート(スマートキー挿入ポート含む)が搭載されているほか、7型タッチスクリーンも搭載。各種設定やステータス確認などの作業も、視認性良く、行うことができるようになっている。
なお、価格は8890 GCが290万円(税別)~、8860 GCが220万円(同)~としている。