富士通エフサスは2月1日、鹿児島県姶良市と共同で、市民の利便性向上等を図るための取り組みとして、定型的な問い合わせに対話方式で自動応答するチャットボットの実証実験を開始すると発表した。
これによると、姶良市では、専門的な知識を要する内容から典型的なものまで、幅広い内容の問い合わせに対し、市職員が窓口や電話での応対を行ってきたが、開庁時間が限られているなどの課題があった。
これに対し、市のホームページに掲載されている「よくある質問」をはじめとした、既存データの活用による新たな価値の創造や行政事務の効率化を推進する取り組みを検討する必要があったという。
そこで、このたびの実証実験では、市民が所有するスマートフォンのLINEアプリを使用し、時間や場所を問わずに市民サービスに必要な情報を提供することで、市民の方の利便性向上および行政諸業務の効率化を図る。
具体的には、チャットボットに富士通エフサスが提供しているコールセンターサービスのノウハウを実装。姶良市ホームページに掲載されている「よくある質問(FAQ)」とLINEを連携し、 市民向けの「対話型FAQサービス」として提供する。これを通じて、チャットボットの有用性や実用に向けた課題などを検証していく予定だ。
今後は、同実証実験の結果を踏まえ、チャットボットを活用した自動応答に求められる市民のニーズを深掘りするほか、窓口業務におけるサービス提供範囲を拡大することで、人口減少における社会課題解決に貢献するワンストップサービスの実現に向けたソリューションを企画していく。