大日本印刷(以下、DNP)は2月1日、中部電力と岐阜市と共同で、岐阜市柳ケ瀬地区における住民や観光客向けの情報発信強化に関する実証実験を3月下旬から開始すると発表した。

同実験は、国土交通省が定める「歩道上の路上変圧器を活用したデジタルサイネージ等による防災・観光情報の提供に関する実証実験地域」に岐阜市が選定されたことを受け、岐阜市が実施している外国人を含めた住民や観光客への防災・観光情報等の発信について、民間企業が持つインフラや技術を活用し、発信の強化を目指すもの。

具体的には、岐阜市柳ケ瀬地区の歩道上に中部電力が設置している電力設備にデジタルサイネージを設置するほか、防災や観光情報等を掲出するラッピングを実施する。また、デジタルサイネージやラッピングに協賛企業の広告を表示し、広告収益を事業の運営費に充当することで、費用負担の軽減を図っていく。

  • 実験の概要

岐阜市はこれまで、中心市街地の柳ケ瀬地区において、「まちの魅力となるコンテンツの創出」や「まちの活力を支える居住者の確保」に取り組んできたほか、大規模災害に備えた情報伝達手段の多重化や帰宅困難者対策などの強化にも力を入れているという。

一方の中部電力とDNPは、両社が保有するインフラや技術などのリソースを活用し、地域課題の解決に対する新たな価値の創出に取り組んでいる。

三者は今後、具体的な情報発信方法の検討や、許認可の取得などを行ったうえで、実証実験の実施に向けて準備を進めていく予定だ。